外科的領域に踏み込むインプラント治療には抵抗がある方も少なくないかもしれません。
その一方でインプラントによって快適な日常を取り戻した方々も大勢いらっしゃいます。
ここでは実際に治療をさせていただいた患者様の生の声をご紹介します。
はじめまして。よろしくお願いします。
インプラントについて質問が有ります。
私の歯の状態ですが、上の前歯四本が差し歯で、上左前歯1(中央)の差し歯がぐ
らつき、今日取れました。どうも、歯が虫歯で折れているようです。
治療方法なのですが、ブリッチ等考えられるのですが、
横の歯も、差し歯なので、インプラントを考えています。
通常のインプラントと即日インプラントの違いや、欠点など、不安の要素もあり、
甲乙つけられない状態です。出来れば、即日インプラントを考えております
左上の前歯が折れているとの事ですね。結論として、インプラント
の治療法としては、即日インプラントを選択した方がよいと思われます。
通常のインプラント治療は、抜歯をして3ヶ月〜6ヶ月おいてインプラントを埋入し
ますが、抜歯した歯のまわりの骨は3ヶ月くらいから急激に吸収をおこしてしまい骨
の厚さが薄くなり、また、骨の高さも低くなってしまいます。
即日インプラントの場合は、インプラントを埋入することで、抜歯した歯のまわりの
骨を保存できるので前歯部のような審美性が要求される部分では、基本的に即日イン
プラントを行います。
ただ、即日インプラントの場合は、抜歯する歯に強い炎症がない事が前提となりま
す。歯が折れて感染をおこしますと、その歯のまわりの歯肉が腫れてしまったり、痛
みが出てしまう事があります。こういう場合は、抜歯をして炎症をおさえないといけ
ませんので通常のインプラント治療になります。また、差し歯の場合、通常は神経を
とっている歯なので、その歯の根の治療(根管治療)がうまくいっていないと、根の
先に膿の袋ができていることがあります。その膿の袋(根尖病巣)が大きな場合は、
即日インプラントをしないで通常のインプラント治療になります。
もし、古屋さんの前歯が炎症もほとんどなく、大きな膿の袋もない状態でしたら、抜
歯をしてインプラントを埋入し、その日のうちに型どりをして、1週間後にはインプ
ラントの上に仮歯を入れることもできます。
炎症がある程度ある場合は、炎症によって歯のまわりの骨が少し吸収しています。こ
の場合は、ティシュ,プリザーベーションテクニックという方法を使います。差し歯
をはずして、歯を歯肉に隠れるくらいまで削ります。そうすると、2〜3週間で歯の
上に歯肉がかぶさってきます。つまり、先に歯肉を作っておいてオペをします。当
然、その間は仮歯を入れるので見た目の問題はありません。そして、インプラントを
埋入して(即日)6ヶ月たったら2次オペをして歯を作っていきます。
炎症が強い場合や、根尖病巣が大きい場合は、まず抜歯をして3ヶ月〜6ヶ月後にイ
ンプラントのオペをします。この場合、骨が吸収してしまうので、現在では抜歯をし
た日に骨補填材をその中に入れ、骨吸収を防ぐ処置を行います。そして、3ヵ月後に
はインプラントを埋入する方法をとります。しかし、まわりの骨は少しは吸収してし
まいます。
即日インプラントは、その歯の条件によって、できる場合とできない場合がありま
す。しかし、即日インプラントができる状態であれば、その方法をとるのが審美的に
一番優れたインプラントの治療ができます。